◎アフリカ大陸の54カ国のうちウガンダを含む30カ国が同性愛を犯罪としている。
ウガンダ議会は21日、保守派が提出した同性愛を厳しく取り締まる法案を採択した。
アスマン(Asuman Basalirwa)議員はLGBTQ+(性的少数者)の活動を促進・勧誘したり、資金提供したりすることを禁じると提案していた。
地元メディアによると、ムセベニ(Yoweri Museveni)大統領は数日中に法案に署名する予定。
法案は家族、友人、コミュニティに同性愛関係にある個人を通報する義務を負わせる。同性愛者を匿ったり、それを隠した家族も実刑に処される可能性がある。
アフリカ大陸の54カ国のうちウガンダを含む30カ国が同性愛を犯罪としている。
しかし、この法案は各国の法律より差別的と批判されている。当局はLGBTQを「癌」と呼び、欧米諸国におけるその権利拡充を「危機」と評している。
アスマン氏は先月末に法案を提出し、21日の採決で幅広い支持を得た。
ムセベニ氏は拒否権を行使できるが、地元メディアはその可能性をゼロと報じている。
法案はLGBTQの活動に従事させる目的で子供を教育したり、人身売買を禁じている。有罪が確定した場合、最高で終身刑に処される可能性がある。
また、LGBTQの権利に関する活動や団体を支援したり資金を提供したり、同性愛者向けのメディア資料や文献を出版、放送、配布したりする個人や団体も起訴される可能性がある。
議会の少数派は法案で禁じる内容の多くが別の刑法でカバーされていると指摘。反対に票を投じた。
ウガンダは1950年に制定された植民地時代の刑法により、同性の性行為(オーラルセックス含む)を禁じている。この刑法は「自然の摂理に反する行為」を犯罪とみなしている。
しかし、2014年に施行されたより厳しい反同性愛法は国際的な批判にさらされた後、最高裁で違憲と裁定された。この法律は一部の同性愛行為に死刑を規定していた。
ウガンダの活動家やLGBTQの人々は同国の反ゲイ感情により、身体的な暴力だけでなくオンラインでも差別に直面している。