ウガンダと南スーダンの部隊が国境で衝突、少なくとも4人死亡

事件は28日に発生。ウガンダ軍兵士1人が殺害された後、ウガンダ軍が報復し、南スーダン軍兵士3人を射殺した。
南スーダン、首都ジュバ、陸軍の兵士(ロイター通信)

ウガンダと南スーダンの部隊が両国の国境沿いで衝突し、少なくとも4人が死亡した。ウガンダ軍当局が30日、明らかにした。

それによると、事件は28日に発生。ウガンダ軍兵士1人が殺害された後、ウガンダ軍が報復し、南スーダン軍兵士3人を射殺したという。

南スーダン軍当局は陸軍の兵士5人が殺害されたと述べている。

ウガンダ軍によると、戦闘は同国北西部の国境付近で発生。南スーダンの兵士がウガンダ領内に侵入し、キャンプを設置したという。

両国の国境の一部は確定しておらず、長年争われてきた。

ウガンダ軍の報道官は声明で、南スーダン軍によるキャンプ設置を「奇襲攻撃」と呼んだ。

南スーダン軍の報道官は30日、両国の軍指導部が即時停戦と銃撃戦に至った経緯を調査することで合意したと明らかにした。

ウガンダ軍はマシャール(Riek Machar)副大統領に忠実な勢力に対抗するキール(Salva Kiir)大統領を支援するため、南スーダンに部隊を派遣している。

ウガンダ軍は首都ジュバや他の地域で活動中。マシャール派に圧力をかけている。

南スーダンではキール氏を支持する勢力とマシャール氏を支持する民兵による小規模な戦闘が全国各地で続いている。

キール氏はマシャール氏に近い政府高官を解任し、マシャール派を怒らせた。

3月初旬、北東部で国軍とマシャール派の民兵が衝突。国軍はこの攻撃により撤退を余儀なくされた。

キール氏はこれに激怒し、マシャール派の閣僚を含む複数の幹部を逮捕。3月末にはマシャール氏も逮捕・勾留した。

マシャール氏を含む高官数人が現在、自宅軟禁下に置かれている。マシャール氏の支持者の中には弾圧を恐れ、国外に逃亡した者もいる。

南スーダンは2011年に独立。2年後の2013年、キール氏に忠実な組織がマシャール氏の支持勢力に攻撃を仕掛け、内戦が勃発。18年の和平合意で終結した。その犠牲者は40万人以上と推定されている。

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