◎ウガンダでエボラの死者が公式に確認されたのは2019年以来3年ぶり。
ウガンダ政府は20日、中部ムベンデ県でエボラ出血熱に感染した男性1人が死亡したと発表した。ウガンダでエボラの死者が公式に確認されたのは2019年以来3年ぶり。
エボラウイルスはリスクグループ4に該当するウイルスのひとつで、治療開始が遅れると致死率は90%に達する。感染者の血液、臓器、体液に直接触れることで感染する。
保健省によると、男性はムベンデ県在住の24歳で、19日に死亡したという。ムベンデ県は首都カンパラの西150kmに位置する。
アフリカニュースは当局者の話を引用し、「18日に男性のサンプルを採取し、スーダン株であることを確認した」と報じている。
当局者はスーダン株を「比較的まれな株」と説明。この株がウガンダで確認されたのは4回目。スーダンでは3回発生している。
感染経路はまだ明らかになっていないが、男性はマラリアを疑い病院に訪れたという。
世界保健機関(WHO)アフリカ地域事務局のモエティ(Matshidiso Moeti)事務局長は20日、ウガンダでスーダン株が確認されたのは10年以上ぶりと述べた。
政府とWHOの緊急対応チームはムベンデ県で今月確認された不審死の調査を行っていた。
モエティ氏は声明の中で、「今回亡くなった男性が居住していた村で今月、住民が不審な死を遂げたという情報を受け、調査を行った」と説明している。
この調査でエボラウイルスは確認されず、遺体は埋葬されたようだ。
WHOによると、エボラに感染したと疑われる患者8人が現在、医療機関で治療を受けている。
ウガンダのアチェン(Jane Ruth Aceng)保健相は医療当局者の専門知識を称賛し、国民に平常心を保つよう求めた。
ウガンダの隣国コンゴ民主共和国も先月、エボラの新規患者を報告した。