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ウガンダ大統領選、現職のムセベニ氏(81歳)が勝利宣言、野党猛反発

ウガンダは独立以来、平和的な政権交代を経験したことがなく、今回の選挙も国内外から民主主義の成熟度を問われる結果となった。
2026年1月17日/ウガンダ、首都カンパラ、ムセベニ大統領の支持者たち(AP通信)

ウガンダで1月15日に実施された大統領選挙について、現職のムセベニ(Yoweri Museveni、81歳)大統領は18日、勝利を高らかに宣言し、「この大勝は与党・与党・国民抵抗運動(NRM)の強さを示すものだ」と述べた。ムセベニ氏はこの勝利により7期目の任期を確保し、1986年から約40年間支配してきた長期政権をさらに延長することになる。

選挙管理委員会によると、ムセベニ氏は得票率は71.65%、野党党首ボビ・ワイン(Bobi Wine、本名:ロバート・キャグラニ)氏は24.72%にとどまった。ワイン氏は結果を「フェイク」「詐欺」と非難し、不正を訴えているが、ムセベニ氏はこの結果が自党の強力な支持を反映したものだと主張した。

ムセベニ氏は演説で、今回の勝利がNRMの支配力の強さを国民に示すものだと強調、「野党はよくやった、おつかれさま」と述べた。投票率は52%で、 2006年の多党制復帰以降で最も低いものとなったが、ムセベニ氏は投票に行かなかった多くの有権者もNRM支持者であるとし、党への支持は依然として根強いと語った。

一方で選挙期間中および投票後には緊張が高まり、野党支持者と治安部隊の間で衝突が報告された。選挙前には全国的なインターネット遮断が実施され、身分識別システムの故障などもあり、多くの有権者が影響を受けたとされる。また、ワイン氏は自身の支持者が選挙監視員として配置された投票所から退去させられたと主張し、一部地域では投票箱への不正な追加投票が行われたとの疑念も示している。政府派これらの主張を否定しているが、選挙の公正さを巡る論争が続いている。

ムセベニ政権は過去数年間で憲法を改正し、大統領の任期制限と年齢制限を撤廃。これによりムセベニ氏は年齢を重ねても再選が可能となった。専門家は、これが野党勢力の弱体化を助長するとともに、政権の長期安定を維持する一因となっていると指摘している。

ワイン氏はこれまでミュージシャンとして人気を博し、政治家に転身して若年層を中心に支持を集めてきたが、今回の選挙結果を受けて法的手段による異議申し立てを行う可能性を示唆している。しかし、過去の選挙でも野党の訴えは裁判所で退けられてきた経緯があり、今回も結果を覆すのは容易ではないとみられている。

ムセベニ氏は就任以来、国内の治安維持や地域の安定に貢献したとの支持も受ける一方で、野党弾圧や表現の自由の制限を巡る批判も国際的に根強い。ウガンダは独立以来、平和的な政権交代を経験したことがなく、今回の選挙も国内外から民主主義の成熟度を問われる結果となった。

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