ウガンダ大統領選、野党支持者30人死亡、2000人逮捕
ムセベニ政権に対しては長期政権への批判とともに、政治的多様性と基本的自由の保障を求める国内外からの圧力が今後も高まる見通しだ。
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ウガンダで1月15日に行われた大統領選挙をめぐり、野党支持者に対する大規模な摘発と暴力が発生し、少なくとも30人が死亡、2000人以上が拘束された。軍の最高司令官であるカイネルガバ(Muhoozi Kainerugaba)将軍が23日、明らかにした。暴力と拘束は選挙後の混乱の中で起きており、国際社会の懸念が高まっている。
カイネルガバ氏はムセベニ(Yoweri Museveni、81歳)大統領の長男である。カイネルガバ氏はX(旧ツイッター)への投稿で、野党支持者を「不穏分子やテロリスト」と表現し、「これまでに30人のテロリストを殺した」と主張した。死亡状況の詳細や殺害がいつどのように起きたかについて具体的な説明はなかった。
ムセベニ氏は40年に渡って国を統治し、今回の選挙でも野党党首ボビ・ワイン(Bobi Wine、本名:ロバート・キャグラニ)氏を圧倒。野党が不正投票やインターネット遮断を非難する中、選挙管理委員会はムセベニ氏を勝利を認定した。選挙後、ワイン氏は選挙結果を拒絶し、不正と不透明な手続きがあったと主張。逮捕される恐れがあるとして、身を隠している。
カイネルガバ氏は拘束者について「2000人以上を逮捕した」と投稿し、逃亡中の野党関係者の追跡を続けていると述べた。政府側は選挙中に野党支持者が暴力行為に関与したと非難する一方、野党側は治安部隊が支持者を攻撃し、不当に拘束していると反発している。
国際社会からは懸念の声が上がっている。国連のグテレス(Antonio Guterres)事務総長はウガンダ情勢に関して声明を出し、拘束や暴力への懸念を表明するとともに、すべての関係者に冷静さを求め、法の支配と人権の尊重を求めた。
ウガンダの野党や人権団体は一部拘束者が非公式の収容施設に収監され、拷問や虐待を受けているとの疑惑を提起している。また、選挙前後にはインターネット遮断や監視強化、野党活動家への圧力が報告され、自由で公正な選挙が実施されたのか疑問視する声も国内外で強まっている。
一方、ムセベニ政権内には大統領の後継者としてのカイネルガバ氏の立場を強化する動きがあり、今回の危機対応がその権力基盤をさらに固める可能性が指摘されている。ムセベニ政権に対しては長期政権への批判とともに、政治的多様性と基本的自由の保障を求める国内外からの圧力が今後も高まる見通しだ。
