◎サイード氏は先月、再選目指すと表明し、その資格を得るための署名を集めていた。
2022年2月3日/チュニジア、首都チュニス、サイード大統領の退陣を求めるデモ(Getty Images)

チュニジアサイード(Kais Saied)大統領が5日、首都チュニスの選挙管理委員会に大統領選の立候補届を提出した。

大統領選は10月6日に予定されている。過半数を獲得する候補が出なかった場合は上位2人の決選投票に移行する。

サイード氏のライバルである野党の有力議員の多くが投獄されているため、地元メディアによると、サイード氏の再選は揺るぎそうにない。

サイード氏は先月、再選目指すと表明し、その資格を得るための署名を集めていた。

地元メディアによると、サイード陣営は約24万人の署名を選管事務所に提出したという。

昨年大統領府前で抗議デモを行い、実刑判決を受けた右派の指導者を含む少なくとも4人が立候補に必要な1万人分の署名を集めている。

このうち1人は署名と立候補届を提出した。

選管は今月10日までに候補者リストを公表する予定だ。

サイード氏は「アラブの春」につながった「ジャスミン革命」で独裁者ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)元大統領を追放した政治家たちが約束を果たさず、汚職に手を染めたと非難。その勢いで大統領に就任した。

その後、サイード氏は2021年7月に当時の首相を解任したうえで議会を閉鎖した。

野党はサイード氏の強硬措置をクーデターと非難、各地で小規模な抗議デモを続けている。

議会は22年3月に解体され、同年12月に議会選が行われたものの、投票率は9%に届かなかった。

昨年行われた統一地方選の投票率は11%であった。

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