チュニジア裁判所、マルズーキ元大統領に禁固22年、欠席裁判
マルズーキ氏はサイード大統領がほぼ全て権力を手中に収めたとして厳しく非難してきた。
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アフリカ北部・チュニジアの裁判所は20日、国家安全保障を損なったとして、フランスに亡命しているモンセフ・マルズーキ(Moncef Marzouki)元大統領に禁固22年の実刑判決を言い渡した。
マルズーキ氏はサイード(Kais Saied)大統領がほぼ全て権力を手中に収めたとして厳しく非難してきた。
首都チュニスの裁判所は欠席裁判でマルズーキ氏が国家反逆罪に相当する罪を犯したと主張し、禁固22年を言い渡した。
マルズーキ氏は別の裁判で禁固8年と禁固4年を言い渡されている。
マルズーキ氏は声明でこの判決を非難し、チュニジアに民主主義が戻ってくることを願っていると述べた。
またマルズーキ氏は裁判所がサイード氏の言いなりになっていると主張。「このような違法裁判を主導する司法も遅かれ早かれ、罪に問われることになるだろう」と述べた。
サイード氏は6年前、アラブの春につながった「ジャスミン革命」で独裁者ベンアリ(Zine El Abidine Ben Ali)元大統領を追放した政治家たちが約束を果たさず、汚職に手を染めたと非難。その勢いで大統領に就任した。
その後、サイード氏は21年7月に当時の首相を解任したうえで議会を閉鎖。野党はこれをクーデターと非難し、各地で小規模な抗議デモを続けている。
議会は22年3月に「解体」され、同年12月に議会選が行われたものの、投票率は9%に届かなかった。