◎地元メディアは赤ちゃんを含む移民18人を乗せたボートが15日前に南東部の沖合で消息を絶ったと報じている。
チュニジア沖、亡命希望者を乗せたボート(Getty Images)

国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は11日、チュニジア南東部の沖合で亡命希望者とみられる8人の遺体が収容されたと発表した。

チュニジア赤十字社によると、8人は2週間前に消息を絶ったボートに乗っていた可能性があるという。

遺体を発見したのは近海を航行していた漁船。10日早朝に発見した。

チュニジアの沿岸警備隊によると、8人の身元はDNA鑑定で特定されたという。

地元メディアは赤ちゃんを含む移民18人を乗せたボートが15日前に南東部の沖合で消息を絶ったと報じている。

沿岸警備隊は行方不明者の捜索を続けている。

アフリカ北部のチュニジアやリビアは欧州に亡命を求める人々の出発地点になっている。その多くがイタリアへの亡命を試みる。

チュニジア政府の統計によると、今年、同国の沿岸で拘束された移民は2万2500人を超え、そのうち約1万1000人がサハラ砂漠以南の出身だったという。外国人21人を含む500人以上の密輸業者が逮捕された。

チュニジアは深刻な政治・経済危機に直面しており、国連によると、人口約1200万人のうち400万人が貧困層だという。

沿岸警備隊や警察の予算は枯渇しており、移民の捜索・救助に苦慮しているとみられる。

欧州国境沿岸警備機関(Frontex)によると、今年1月~8月の間に地中海ルートを使った移民は確認できているだけで5万2000人に達し、昨年同期から大幅に増加した。チュニジア、エジプト、バングラデシュ人が多く、アフガンやシリア人なども確認されている。

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