◎デモ隊はサイード政権によって投獄された政治犯約20人の釈放を要求した。
チュニジアの首都チュニスで18日、サイード政権による反体制派への弾圧に抗議する集会が行われ、数百人が参加した。
デモ隊はサイード政権によって投獄された政治犯約20人の釈放を要求した。
デモを主催した野党連合は声明で、「サイードの圧政を止め、民主主義を取り戻すために、できる限りのことをする」と述べている。
デモ隊は政治犯と呼ばれる人々の写真を掲げ、この数カ月で拘束された元政府高官や財界人の解放を求めた。
またデモ隊はサイード(Kais Saied)大統領の圧政に抗議し、即時の辞任と大統領選の前倒しを要求した。
サイード氏は2021年7月末に当時の首相を解任したうえで議会を閉鎖し、権力を手中に収めた。
野党と活動家はサイード氏の強硬措置をクーデターと非難し、各地で抗議デモを続けている。議会は昨年3月に解体され、12月に議会選が行われたものの、投票率は10%にとどかず、今年1月の第2回投票も悲惨な結果に終わった。
欧州議会は今年3月、拘束力のない決議でサイード氏が反体制派を弾圧するために罪をでっち上げたと批判。一連の取り締まりを「権威主義」「暴挙」と呼んだ。