◎国際移住機関(IOM)によると、今年、アフリカ北部から地中海横断を試みた亡命希望者は数万人と推定され、1000人以上の死亡が確認されたという。
チュニジア沖、亡命希望者を乗せたボート(Getty Images)

チュニジアの沿岸警備隊は11日、沖合で亡命希望者とみられる人々を乗せたボートが沈没した事故について、これまでに11人の死亡を確認し、12人が行方不明と報告した。

国営TAP通信によると、このボートは6日に沈没したという。

沿岸警備隊は声明で、「37人を乗せたボートはイタリアに向かう途中、沈没した」と述べている。当局は14人を救助し、行方不明者の捜索を続けている。

TAP通信は警察筋の話を引用し、「10日遅くに5人の遺体が収容された」と報じている。

国際移住機関(IOM)によると、今年、アフリカ北部から地中海横断を試みた亡命希望者は数万人と推定され、1000人以上の死亡が確認されたという。

IOMは今月公表した報告書で「少なくとも1033人が死亡または行方不明になった」と報告している。

6日に沈没したボートはチュニジア北東部の沖合で波に飲まれたようだ。

チュニジア北東部の海岸は西欧への亡命を希望する人々の主要出発点のひとつになっている。

一方、イタリアのランペドゥーサ島はチュニジア東岸とシチリア島の間に位置し、北アフリカから欧州を目指す人々の中継地のひとつとみなされている。

欧州国境沿岸警備機関(Frontex)によると、今年1月から8月の間に地中海ルートを経由した不法入国者は約5万2000人。チュニジア、エジプト、バングラデシュ人が多く、アフガンやシリア人なども確認されている。

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