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南アフリカ沖でタグボート沈没、1人死亡、5人行方不明


事故は2月28日の現地時間午後5時頃に発生。タグボートは制御不能な浸水が発生したとして、救助を要請する遭難信号を発信した。
南アフリカ沖、石油タンカー(ロイター通信)

南アフリカの南部沖合で曳船(タグボート)が沈没し、乗組員1人が死亡、5人が行方不明になっている。地元当局が3月1日、明らかにした。それによると、沿岸警備隊などが悪天候の中、救助活動を続けているという。

事故は2月28日の現地時間午後5時頃に発生。タグボートは制御不能な浸水が発生したとして、救助を要請する遭難信号を発信した。その後、船は西ケープ州の南方約150キロ沖で、3月1日未明に沈没したという。

当局の発表では、事故当時、タグボートには計18人の乗組員が乗船し、これまでに12人が救助・無事が確認された。一方で1人が死亡し、5人がまだ見つかっていないと報告している。沿岸警備隊は行方不明者の捜索を継続しているが、強風や高波などの影響で救助・捜索活動が難航しているという。

生存者の状況や亡くなった乗組員の身元・状態については公表されていない。当局は声明の中で、引き続き捜索・救助作業を行うとし、地域の海上交通当局や関係組織と連携を強化していると説明した。

沈没したタグボートは商業用の曳船で、一般に他の船舶を牽引したり、航路上での旋回や安全な停泊を支援する役割を担っている。浸水の原因については明らかになっていないが、機関系統のトラブルや船体損傷などが示唆され、今後の調査が待たれている。

海上安全の専門家は悪天候時の航行はタグボートでも危険が高くなるとして注意を呼び掛けている。特に冬季には南アフリカ南海岸で強い低気圧や南氷洋からの荒波が発生しやすく、海域を航行する船舶に大きな影響を与えることがある。今回の事故が悪天候と直接関係しているかどうかは、今後の調査で明らかになる見通しだ。

南アフリカは広大な海岸線を有し、海洋資源の開発や港湾物流を強化する中、近年海上での事故が相次いでいることに対する懸念が高まっている。海運業界は安全基準の見直しや救助体制の強化を進めるべきだとの声を強めている。特に救助・捜索能力の向上と情報共有の迅速化が求められており、今回の事故を契機に対策の抜本的な検討が進む可能性がある。

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