トランプ米大統領、モロッコの西サハラ自治計画を支持
西サハラの領土のおよそ8割はモロッコの支配下にあり、残りはアルジェリア政府の支援を受ける武装組織「ポリサリオ戦線」が統治している。
とモロッコの境界近く(AP通信).jpg)
トランプ(Donald Trump)米大統領は2日、アフリカ北部・モロッコ王国が係争地「西サハラ(サハラ・アラブ民主共和国)」に自治権を付与するという計画を支持することを再確認した。
トランプ氏は第1次政権時、モロッコがイスラエルとの関係を正常化することを条件に、西サハラに対するモロッコの主張を認めた。
西サハラの領土のおよそ8割はモロッコの支配下にあり、残りはアルジェリア政府の支援を受ける武装組織「ポリサリオ戦線」が統治している。
モロッコはポリサリオ戦線をテロ組織に指定しているが、アルジェリアを含むアフリカ連合(AU)の主要国は西サハラの独立を認めている。
この係争地をめぐる対立が解決する目途は立っていない。国連西サハラ住民投票監視団(MINURSO)が境界線を監視している。
ルビオ(Maro Rubio)米国務長官は4月、この問題に関するモロッコへの支持を再確認。トランプ氏が2期目にこの紛争について発言したのはこれが初めてであった。
モロッコの国営メディアによると、トランプ氏はモロッコの国王モハメド6世(King Mohammed VI)に宛てた書簡の中で西サハラに対するモロッコの主権を改めて認めたという。
国連安全保障理事会の常任理事国であるイギリスとフランスもモロッコを支持している。
西サハラはモロッコ王室が抱える最大の問題であり、国際法廷でポリサリオ戦線と主権を争っている。
この審議は長らく停滞しているため、モロッコは同盟国の支持を求めている。一方、ポリサリオ戦線は国際法廷でモロッコの主張に異議を唱えるなど、法的手段を追求している。
またポリサリオ戦線は独立の是非を問う国民投票の実施を求めている。