◎野党は先週末、大統領選の廃止を含む憲法改正案に反対するよう支持者に呼びかけていた。
西アフリカ・トーゴの大統領府が物議を醸している憲法改正案を国民議会(一院制、定数91)に差し戻すと発表した。現地メディアが1日に報じた。
それによると、ニャシンベ(Faure Gnassingbe)大統領は法案への署名を取りやめ、議会に再討議を求めたという。
野党は先週末、大統領選の廃止を含む憲法改正案に反対するよう支持者に呼びかけていた。
議会はこの改正案を可決、ニャシンベ氏の署名で成立する予定だった。
成立すれば大統領は直接選挙ではなく、議会で選出されることになる。
地元メディアによると、首都ロメでは野党の呼びかけ後、ニャシンベ氏の辞任を求める数百人規模のデモが続いているという。
ニャシンベ氏の任期は2025年まで。憲法が改正されれば大統領の任期は5年から6年となり、再選が禁じられる。
ただし、ニャシンベ氏が父親から引き継いだこれまでの20年間はカウントされない。
野党はこの改正案を非難し、国民に蜂起と抗議を呼びかけていた。
ニャシンベ氏の父エヤデマ(Gnassingbé Eyadema)前大統領はアフリカ大陸最長の国家元首として同国を38年間率い、2005年に心臓発作で亡くなった。