ボコ・ハラムがナイジェリア国境の町を制圧、5千人がカメルーンに避難
ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつであり、その影響力は拡大し続け、隣国のニジェール、チャド、カメルーンでも猛威を振るっている。
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ナイジェリア北東部ボルノ州のカメルーン国境近くの町に西アフリカ最大のイスラム過激派「ボコ・ハラム」の戦闘員が押し入り、町を制圧した。現地メディアが3日に報じた。
それによると、この影響で5000人以上の市民がカメルーンに逃れたという。
ボルノ州は過去16年間、ボコ・ハラムやその関連組織「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」の反乱の拠点となってきた。
年明け以降、ボコ・ハラムはボルノ州内の複数の軍基地や集落を制圧。軍は援軍を送り、これを順次撃退している。
ボコ・ハラムの戦闘員たちは2日深夜、カメルーン国境から数キロの地点にある町に押し入り、役場を制圧。警察署や軍基地に火を放った。死傷者の情報はない。
ロイター通信の取材に応じた地元住民は「逃げなければ殺されていた」と語った。
ボコ・ハラムは公式ウェブサイトに声明と動画を投稿。兵舎を焼き払う戦闘員が「アラーアクバル!(神は偉大なりの意)」と叫ぶ様子が映っていた。
中央政府、州政府、軍はコメントを出していない。
ナイジェリア北中部ではボコ・ハラムやISWAPなど、数十の過激派や武装勢力が活動している。
中央政府とボコ・ハラムは戦争状態にあり、10数年にわたる戦いで3万5000人以上が死亡、260万人以上が住居を失ったと推定されている。
ボコ・ハラムは2009年に西欧の教育に反対し、過激なイスラム法を導入するための武装闘争を開始した。