◎リビアは2011年の革命後、政治的な行き詰まりと争いにより東部と西部に分裂。2つの政府が発足した。混乱が収束する見通しは全く立っていない。
国際刑事裁判所(ICC)のエンブレム(AP通信)

国際刑事裁判所(ICC)は4日、アフリカ北部・リビアで複数の殺人やその他犯罪を行ったとされるリビア人6人の逮捕状を公開した。

リビアは2011年の革命後、政治的な行き詰まりと争いにより東部と西部に分裂。2つの政府が発足した。混乱が収束する見通しは全く立っていない。

国連の承認を受けたドベイバ(Abdul Hamid Dbeibah)首相と対立する東部政府のバシャガ(Fathy Bashagha)首相はシルトに拠点を置き、2021年3月頃から権力闘争を続けている。

ICCのカーン(Karim Khan)主任検察官は声明で、「これはリビア西部の多くの市民が殺害され、個人の尊厳を侵害され、残酷な扱いを受け、拷問、虐待、レイプを含む戦争犯罪に相当する犯罪にさらされていることを示している」と述べた。

それによると、国際指名手配された6人のうち3人は少なくとも2015~20年6月まで西部の一部地域を支配していた民兵組織の指導者もしくは幹部。残り3人は西部政府の治安当局者で、同民兵組織と関係していたという。

6人のうち4人の23年4月に、2人は同年7月に逮捕状が発行されたが、詳細は明らかにされていなかった。

カーン氏は「令状の封印を解くことによって、逮捕もしくは投降を最も効果的に達成できるというのが、現在の私の見解だ」と述べた。

6人の所在は明らかになっていない。

軍閥トップの実力者である元国軍将校のハフタル(Khalifa Haftar)司令官は東部政府を支援している。

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