◎ヌゲマ氏は有効票の99.7%を獲得したそうだ。
赤道ギニア政府は9日、ヌゲマ(Teodoro Obiang Nguema Mbasogo)大統領の再選を改めて祝い、絶対的な民主主義を堅持すると誓った。
ヌゲマ氏は君主制を除く国家の中で最も長く権力を保持し、その期間は43年を超え、世界記録を更新中である。
国営テレビによると、ヌゲマ氏は国会で宣誓し、6期7年の任期をスタートさせたという。
米国を含む西側諸国は選挙管理委員会の発表に異議を唱え、懸念を表明している。ヌゲマ氏は有効票の99.7%を獲得したそうだ。
ヌゲマ氏は過去の大統領選でも必ず93%以上の票を集め、野党候補を圧倒している。
政府報道官は国際社会の懸念を払いのけ、「国民が選んだ大統領は我が国の開発を継続する」と語った。
また報道官は大統領選を「最強の平和選挙」と呼び、赤道ギニアの民主主義を超えるシステムは存在しないと主張した。「私たちの大統領は教育、健康、経済、国のあらゆる分野、インフラにおいて、圧倒的な開発を推進し、同時に絶対的な民主主義を確立したのです」
報道官によると、大統領選に出馬した野党候補のひとりがヌゲマ氏に祝辞を送ったという。
議会選の投開票も大統領選と同じ日に行われ、ヌゲマ氏の与党「赤道ギニア民主党(PDGE)」が上下両院の全議席を確保し、野党を蹴散らした。
ヌゲマ氏は唯一活動を許可している野党の候補2人の大統領選立候補を許可したが、警察は選挙に先立ち、反政権派の活動家や弁護士などを積極的に逮捕・投獄し、野党に大打撃を与えた。
ヌゲマ氏は1979年に政権を掌握し、クーデターを退け、石油の輸出で得られる利益をほぼ独占し、アフリカ大陸で最も裕福な指導者のひとりに成長した。赤道ギニアの腐敗認識指数は世界トップレベルである。
赤道ギニアの2021年の一人当たりGDPはサハラ以南のアフリカ諸国で3番目に高いものの、富の大半はヌゲマ氏とその親族、関係者、一部の高官に集中している。
2006年時点の貧困率は人口(約140万人)の約80%に達し、子供を含む数十万人が水と食料の確保に苦労している。