タンザニア野党指導者、反逆罪裁判で自身を弁護へ

リス氏は2020年の大統領選で2位となった人物であり、4月に野党CHADEMAの集会で演説した後、逮捕され、国家反逆罪で起訴された。
タンザニアの野党指導者トゥンドゥ・リス氏(Getty Images)

アフリカ東部・タンザニアの野党指導者であるトゥンドゥ・リス(Tundu Lissu)氏が16日、裁判で自身を弁護する権限を付与された。

リス氏は2020年の大統領選で2位となった人物であり、4月に野党CHADEMAの集会で演説した後、逮捕され、国家反逆罪で起訴された。

CHADEMAは独立した選挙管理委員会の欠如と、1961年の独立以来政権を握る与党・タンザニア革命党(CCM)に有利な法律を批判してきた。

リス氏は2017年の暗殺未遂事件で16発の銃弾を浴びながらも生還した。

リス氏は声明で、「小さな部屋で弁護士との電話を許可されたものの、当局が会話を盗聴・録音している可能性がある」と述べた。

またリス氏は「当局が逮捕以来、弁護士との面会を拒否している」と非難した。

ダルエスサラームの裁判所は16日、リス氏は自身を弁護する権利があるとして、検察との対話を認めるとした。

また裁判所は検察に対し、捜査を加速し、7月1日に公判日を設定するよう促した。

CCMを率いるハッサン(Samia Suluhu Hassan)大統領は10月の大統領選で再選を目指している。CHADEMAはまだ大統領候補を選んでいない。

人権団体は多くの野党関係者が逮捕されたり、失踪していることについて、CCMが弾圧を強化していると主張している。

ハッサン氏は今月、野党関係者が恣意的に逮捕されているという告発を否定。警察が複数の誘拐事件を捜査していると明らかにした。

欧州議会は最近、リス氏の逮捕を政治的な動機によるものだと非難する決議を採択した。

SHARE:
この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします