タンザニア大統領「外国人が抗議デモを主導」就任式で主張
投票は10月29日に行われ、その日に抗議デモが激化。当局はインターネット通信を遮断、政府は全国に夜間外出禁止令を発令した。
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アフリカ東部・タンザニアのハッサン(Samia Suluhu Hassan)大統領は3日、外国人が先週の大統領選挙に抗議するデモを主導したと主張した。
選挙管理委員会は1日、選挙結果を公表し、得票率97%超でハッサン氏が勝利したと発表した。
投票は10月29日に行われ、その日に抗議デモが激化。当局はインターネット通信を遮断、政府は全国に夜間外出禁止令を発令した。
ハッサン氏はほとんど知られていない16人の候補の挑戦を受けた。
一方、最大野党CHADEMAを含む主要野党2党の候補は立候補を禁じられた。
ハッサン氏の最大のライバルであるCHADEMAの指導者トゥンドゥ・リス(Tundu Lissu)氏は今年4月に逮捕され、国家反逆罪で起訴された。
野党はこの選挙を「茶番」「戴冠式」と呼び、支持者に抗議デモを継続するよう呼びかけてきた。
欧州議会とアフリカの地域ブロックもこの選挙を非難。「民主的な選挙の基準を満たしていない」と指摘している。
ハッサン氏は就任式で演説。人命が失われたことを認め、「逮捕された者が他国出身であったことは驚くことではない」と述べたが、詳細については明らかにしなかった。
またハッサン氏は国を統一すると誓い、治安当局に反体制派を厳しく取り締まるよう命じたと明らかにした。
前回の就任式は満員のサッカースタジアムで行われたが、今回は首都ドドマの大統領府内で開催された。
CHADEMAは治安部隊の取り締まりで数百人が殺害されたと主張。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は最大都市ダルエスサラームなどで治安部隊の取り締まりにより10人が死亡したという信頼できる報告を受けたと発表している。
