◎マールブルグ病はエボラ出血熱によく似た出血熱で、感染力が強く、致死率も高い。
タンザニアの保健省は21日、マールブルグ病に感染した患者5人が死亡し、3人が治療を受けていると発表した。
マールブルグ病はエボラ出血熱によく似た出血熱で、感染力が強く、致死率も高い。致死率は地域の医療体制によって異なり、過去の発生では24~88%まで幅があった。
このウイルスの感染リスクはコロナウイルスやインフルエンザに比べると低いが、医療体制の整っていない地域で拡大すれば手に負えなくなり、サル痘のように広がる恐れがある。
ムワリム(Ummy Mwalimu)保健相は声明で、「ウガンダと国境を接する北西部カゲラ州で感染者が確認された」と説明した。それによると、保健当局はこの地域を封鎖し、感染の封じ込めに成功したという。
当局はこの地域で謎の病気が蔓延しているという通報を受け、対策チームを派遣していた。
世界保健機関(WHO)によると、最近このウイルスが検出された国はアンゴラ、コンゴ民主共和国、ケニア、南ア、ウガンダ、ガーナ。
ケニアとウガンダは最近、タンザニアで謎の病気が確認されたことを受け、国境警備を強化していた。
WHOアフリカは声明でタンザニア政府の迅速な対応と正確な情報発信を称賛した。
アフリカ連合(AU)の公衆衛生機関であるアフリカ疾病予防管理センター(CDC)も同様の見解を示し、このウイルスを抑え込むために必要な措置を取っているとツイートした。
マールブルグウイルスを治療するワクチンや薬剤は開発されていない。専門官によると、医療機関で水分補給などの治療を適切に受けると生存率が高まるという。2004年にアンゴラで発生した集団感染では感染者252人のうちおよそ9割が死亡している。