タンザニア大統領選、抗議デモが暴動に発展、外出禁止令も
与党・タンザニア革命党(CCM)とハッサン大統領に抗議する野党支持者たちは各地で抗議デモを展開。放火や略奪も報告された。
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アフリカ東部・タンザニアで29日、大統領選挙が行われている中で抗議デモが勃発し、軍が出動した。
地元メディアによると、通信当局がインターネット通信を遮断。政府は最大都市ダルエスサラームに夜間外出禁止令を発令した。
与党・タンザニア革命党(CCM)とハッサン(Samia Suluhu Hassan)大統領に抗議する野党支持者たちは各地で抗議デモを展開。放火や略奪も報告された。
在米国大使館は全国で抗議デモが起きているとして、自国民に外出を控えるよう勧告した。
警察庁の長官は声明で、ダルエスサラームの少なくとも2地区で暴動が起き、数百人の暴徒がバスとガソリンスタンドに放火したと説明した。死傷者の情報はない。
地元メディアによると、首都ドドマを除く多くの都市で投票所が破壊されたという。
政府はドドマとザンジバルに軍を展開。ダルエスサラームでは機動隊が市内をパトロールし、暴動に備えている。
当局はデモ参加者がSNSで連絡を取り合っているとして、インターネット通信を遮断した。
地元メディアはハッサン氏が再選する可能性が高いと報じている。
最大野党CHADEMAは29日、X(旧ツイッター)への投稿で市民に対し、投票をボイコットし、抗議デモに参加するよう呼びかけた。
ハッサン氏のライバルである野党指導者トゥンドゥ・リス(Tundu Lissu)氏は今年4月に逮捕され、国家反逆罪で起訴されている。
CHADEMAはこの裁判を「弾圧」と呼び、「司法が与党・タンザニア革命党(CCM)の圧力に屈した」と非難してきた。
リス氏は2017年の暗殺未遂事件で16発の銃弾を浴びながらも生還。2020年の大統領選で与党候補に敗れた。この暗殺未遂事件は未解決で、誰も逮捕されておらず、CHADEMAはCCMが暗殺者を送り込んできたと主張している。
大統領選の暫定結果は24時間以内に発表される予定だ。
