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武装勢力が軍部隊を襲撃、兵士7人殺害、13人拘束 ナイジェリア

ボコ・ハラムは2009年に北東部で活動を開始したテロ組織で、イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」などへの忠誠を掲げる分派を含む複数の勢力に分裂している。
ナイジェリア、北東部ボルノ州郊外の集落、陸軍の兵士(AP通信)

ナイジェリア北東部ボルノ州でイスラム過激派組織「ボコ・ハラム」とみられる武装勢力が軍部隊を襲撃し、兵士7人を殺害、13人を拘束した。現地メディアが27日に報じた。拘束された兵士には部隊の指揮官とされる将校も含まれているという。

事件は同州北部で26日の午後2時ごろに発生。ロイター通信は治安当局者の話しとして、「パトロール中の部隊がボコ・ハラムとみられるテロリストに遭遇し、交戦した」と伝えている。銃撃戦の末、7人の兵士が死亡し、11人が現場から逃れたものの、13人が捕らえられた。捕まった13人は抵抗を試みたものの、最終的に制圧され、電子機器も押収されたという。

襲撃後、軍の救援部隊が現場周辺で捜索活動を行い7人の遺体を発見・収容したが、捕らわれた13人の安否や所在は確認されていない。軍の広報担当もコメントを出していない。

ボコ・ハラムは2009年に北東部で活動を開始したテロ組織で、イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」などへの忠誠を掲げる分派を含む複数の勢力に分裂している。長年にわたり地域住民を標的とした攻撃、誘拐、テロ行為を繰り返し、これまでに数万人が死亡、何百万人もの避難民が発生している。

中央政府はこれまで軍を中心に反攻作戦を展開してきたが、ボルノ州を含む北東部の広範な地域では武装勢力が依然として強い影響力を保っている。地理的に未開発のジャングルや砂漠地帯が多く、軍は困難な戦いを強いられている。近年、ボコ・ハラムによる軍基地や補給隊を狙った大規模な襲撃も増加しており、今回のような軍人の捕獲は治安部隊の士気に影響を与える可能性がある。

ボルノ州北部はボコ・ハラムが支配するエリアのひとつで、軍は近年この地域での治安回復を掲げてきた。しかし、ボコ・ハラムは依然として地域住民に対する脅威として存在し、多くの道路封鎖や検問、ゲリラ戦術を用いて軍への圧力を継続している。

今回の事件はナイジェリア軍が早期に対応し捕らわれた兵士の解放やさらなる犠牲者の発生を防げるかどうかが注目される。過去にも同様の襲撃で多数の兵士や警察官が犠牲になっており、政府はこの地域に追加部隊を派遣し、国際的な支援を仰ぎながら治安維持の強化を図っている。ただし、ボコ・ハラムら武装勢力は国境を越えて活動できるため、政府の対策は依然として大きな課題を抱えている。

ナイジェリア国内ではボコ・ハラムによる武力衝突が続く中で民間人の安全確保や避難民支援など人道的な問題も深刻化している。軍の作戦能力と地域住民の信頼関係構築が急務とされるなか、政府は反乱鎮圧と同時に社会基盤の再建に向けた取り組みを迫られている。

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