◎スエズ運河は1869年に開通し、世界の石油、天然ガス、貨物輸送に欠かせない航路のひとつである。
エジプトのスエズ運河でタグボートが香港籍のタンカーと衝突、沈没した。スエズ運河庁が5日、明らかにした。
それによると、事故は5日に発生し、乗組員7人を救助する取り組みが進行中だという。同運河を航行する他の船舶に影響が出たかどうかは明らかにしていない。
タグボートはタンカーなどの大型船舶の誘導・離岸・着岸などを行う船であり、大型船の安全運航に欠かせない水先案内人が乗っている。
スエズ運河庁によると、事故に巻き込まれたのは香港籍のタンカー「チャイナガスレジェンド」で、現在、同運河の待機エリアで検査を行っているという。
タグボートとタンカーが衝突した経緯は分かっておらず、当局が調査に当たっているようだ。
スエズ運河は1869年に開通し、世界の石油、天然ガス、貨物輸送に欠かせない航路のひとつである。世界貿易の約10%がこの運河を経由し、エジプト政府にとって重要な外貨獲得源となっている。
2021年3月、全長400m、幅59m、総重量約20万トンのエバーギブン号がスエズ運河の一車線ルートで土手に突っ込み座礁。6日間運河を封鎖し、世界の海運とサプライチェーンに大打撃を与えた。