スーダン準軍事組織RSFの攻撃で300人死亡 北コルドファン州
北コルドファン州における軍事政権とRSFの戦闘は12日に激化。複数のエリアで空爆や砲撃が確認されている。
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アフリカ北東部・スーダンの北コルドファン州で準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が複数の集落を襲撃し、少なくとも300人を殺害、数千人が避難を余儀なくされた。現地メディアが14日に報じた。
北コルドファン州における軍事政権とRSFの戦闘は12日に激化。複数のエリアで空爆や砲撃が確認されている。
この地域で活動する人権団体は声明で、「RSFが12日にコルドファン州郊外の複数の集落を急襲し、地元民兵と戦闘になった」と明らかにした。
それによると、民兵はRSFの勢いに押されて撤退し、ある集落では非武装の一般市民38人が殺害され、数十人が行方不明になっているという。
少なくとも9つの集落がRSFの攻撃を受けたと伝えられているが、被害の全容は不明である。
軍政はコメントを出していない。
国連によると、北コルドファン州に対する12~14日の攻撃で3400人以上が避難を余儀なくされたという。
軍政とRSFは23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1400万人以上が避難を余儀なくされ、うち約500万人が周辺国に逃れたと推定されている。
激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。
正確な死傷者数は明らかになっていないが、昨年公表されたデータによると、開戦から14か月間でハルツームだけで6万1000人が死亡した可能性がある。
国連児童機関(ユニセフ)は先週末、25年1月から5月の間にダルフール全域で栄養不良と診断された子供の数が前年同期比で46%増加したと発表した。