▽準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」から最近奪還した地区の井戸を調べたところ、女性や子供など計11人の遺体が遺棄されていた。
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アフリカ北東部・スーダンの警察当局は16日、首都ハルツーム市内の井戸の底から多数の遺体が発見されたと明らかにした。
それによると、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」から最近奪還した地区の井戸を調べたところ、女性や子供など計11人の遺体が遺棄されていたという。
軍事政権の報道官は声明で、「地元住民の通報を受け警察が井戸を確認した」と述べた。
また報道官は他の井戸にも遺体が遺棄されていないか確認していると述べ、RSFを非難した。
警察は目撃者の話しとして、「RSFはこの地区を支配していた時、殺害した市民の遺体を井戸に捨てていた」と伝えている。
スーダンでは23年4月に内戦が勃発。軍事政権と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」がハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1300万人以上が避難を余儀なくされ、うち400万~450万人が周辺国に逃れたと推定されている。
激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。
軍は今月初め、ハルツームとその姉妹都市オムドゥルマンにおける掃討作戦の一環として、この地区を奪還した。
AP通信の取材に応じた女性は「RSFはこの地区で多くの人々を殺害し、その遺体は何日も路上に放置されていた」と語った。
それによると、RSF戦闘員は腐敗した遺体を井戸に捨てていたという。