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スーダン内戦、3日間で6000人死亡、準軍事組織RSFの支配地域=国連

エルファシールは2025年10月にRSFが長期にわたる包囲戦の末に制圧した都市で、これ以前から食料・医療物資の不足が深刻化していた。
2025年4月18日/スーダン、北ダルフール州エルファーシル近郊の避難民キャンプ(AP通信)

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は13日、内戦が続くスーダンで準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が北ダルフール州の主要都市エルファシールを制圧した際、短期間に多数の市民を殺害したとして、戦争犯罪及び人道に対する重大な犯罪行為の疑いがあるとの報告書をまとめた。地元の住民や避難者、証人140人以上の聞き取りに基づき、RSFによる攻撃開始から最初の3日間で約6000人が死亡したと指摘している。

報告書によると、この虐殺には一般市民に対する無差別な銃撃や即決処刑、誘拐、拷問、性的暴力が含まれ、国際人道法や人権法に違反する可能性が高いという。目撃者の証言には、大学の建物に避難していた多数の人々に対する一斉射撃や、逃走経路にいた民間人への攻撃が含まれている。

エルファシールは2025年10月にRSFが長期にわたる包囲戦の末に制圧した都市で、これ以前から食料・医療物資の不足が深刻化していた。RSFによる制圧後、住民の大規模避難が続き、周辺地域や隣国チャドの避難キャンプに多くの人々が移動した。避難者らの証言では、道中で飢餓や病気のために命を落とす者もいたという。

OHCHRのターク(Volker Turk)高等弁務官は声明で、RSFの行為を強く非難するとともに各勢力に対し、部隊の指揮下にある兵士による権利侵害を直ちに止めるよう求めた。また影響力のある国々に対しても、既存の武器禁輸措置を尊重し、武器や軍事物資の供与を停止するよう促した。これらの措置は同様の虐殺行為の再発を防ぐために不可欠だと強調した。

RSFはこの報告についてコメントしていないが、過去の報告でも同組織は類似の人権侵害の疑いについて否定している。国際社会ではRSFへの武器供与や支援を巡る議論が続いており、一部の国が武器輸出管理を強化する動きも見られる。一方で、軍事政権とRSF間の戦闘は全土で激化し、一般市民の安全確保と人道支援の拡大が急務となっている。

エルファシールにおける虐殺は2023年に始まった内戦が依然として激しい人道危機を引き起こしていることを浮き彫りにしている。国連や人権団体は現地へのアクセス拡大と平和的解決に向けた国際的な圧力強化を訴えているが、現状で内戦終結は見通せない状態にある。

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