◎ハルツームでの戦闘は先月下旬から激しくなり、連日、銃声や爆発音が鳴り響いている。
アフリカ北東部・スーダンの首都ハルツームで戦闘が激化している。現地メディアが4日に報じた。
軍事政権と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は昨年4月からハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の5割強にあたる約2500万人が飢餓に直面し、世界保健機関(WHO)は2万人以上が死亡、数万人が負傷したと推定している。
激戦が続く西部ダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
現地メディアによると、ハルツームでの戦闘は先月下旬から激しくなり、連日、銃声や爆発音が鳴り響いているという。
AP通信が撮影した映像にはハルツーム北部の地区の道路を走るピックアップトラックに乗った軍兵士の姿が映っていた。
ハルツームの大半はRSFの支配下にある。
報道によると、軍政はハルツームの北方約70キロに位置する製油所をRSFから奪還するために、部隊を投入し続けているという。
その他にも南東部のセナール州や北ダルフール州で戦闘が激化しているという情報がある。専門家は雨季が終わりに近づくにつれ、各地で戦闘が激化すると予想していた。
軍政トップのブルハン(Abdel-Fattah Burhan)将軍は先週の国連総会演説で、RSFに武器を置くよう促した。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は9月に入ってからハルツーム一帯の戦闘で少なくとも78人の民間人が死亡したと報告している。