◎人権団体「スーダン医師中央委員会」によると、一連の戦闘で死亡した民間人は数千人と推定され、260万人近くが国内の比較的安全な地域または国外に逃亡した。
スーダンの首都ハルツームで軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」による戦闘が急増している。現地メディアが25日に報じた。
市民260万人近くが避難を余儀なくされた内戦は11週目に突入した。
軍政とRSFは4月中旬からハルツームなどの支配権を争っている。米国とサウジが仲介する最新の停戦合意は今週失効し、多くの地域で空爆や銃撃戦が再開された。
RSFは25日、ハルツーム南部の警察施設を占拠したと発表した。
それによると、戦闘員らは施設及び周辺地域を支配下に置いたという。
カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは関係者の話しとして、「この警察施設はハルツーム南部、RSFが管理する軍事拠点から12kmほどの地点に位置し、数日前から軍政の空爆を受けている」と伝えている。
ハルツーム南部は内戦の影響を最も強く受けている地域のひとつである。
アルジャジーラによると、西部ダルフール地方や北コルドファン州などでも戦闘がエスカレートしているという。
ハルツームと姉妹都市オムドゥルマンでは24日の夕方から激しい戦闘が続き、25日朝まで続いたと伝えられている。
人権団体「スーダン医師中央委員会」によると、一連の戦闘で死亡した民間人は数千人と推定され、260万人近くが国内の比較的安全な地域または国外に逃亡した。正確な死傷者数は不明であり、これよりはるかに多い可能性がある。
国際移住機関(IOM)は今週公表したレポートの中で、市民200万人近くが国内避難民となり、60万人近くが近隣諸国に逃れたと報告した。