◎南コルドファン州で武装した男たちが銃を乱射し、市民少なくとも4人を殺害した。
スーダンの軍事政権は23日、南コルドファン州で武装した男たちが銃を乱射し、市民少なくとも4人を殺害したとして、非常事態を宣言した。
州政府によると、事件は州都カドゥグリで発生したという。当局はこの事件を受け、1カ月の非常事態を宣言。実行犯を含む武装勢力を追跡すると発表した。
一部の地元メディアはこの地域に拠点を置く反政府武装勢力「スーダン人民解放運動・北部(SPLM-N)」は犯行声明を出していないと報じた。
SPLM-Nのメディア部門は声明を出していない。その他の武装勢力も犯行声明は出していないとみられる。
南コルドファン州政府の知事室は声明で、「治安当局は州の治安と安定を取り戻すために努力を惜しまない」と約束した。
同知事室によると、非常事態宣言の範囲は州全域。南スーダン国境周辺の警備も強化するという。
SPLM-Nは南コルドファン州を含む南部地域の広い範囲を実行支配し、数十年に渡って政府軍と対峙してきた。
30年にわたる抑圧的な支配への反乱は2019年4月の無血クーデターで独裁者のオマル・バシル (Omar al-Bashir)が追放されたことを受け終息。軍とSPLM-Nは停戦協定を結んだ。
しかし、2021年10月の軍事クーデターで民主化計画は頓挫。国全体が混乱に陥り、緊張が高まった。
軍事政権を率いるブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)将軍と民主指導者は昨年末、選挙で指導者を選出する新たな協定に署名した。
この協定は暫定政府の発足とその後の選挙を確約しているが、軍指導部は首相が任命する安全保障関連機関で一定の権力を保持すると予想されている。