◎貨物船は港湾都市ポートスーダンの南に位置するスアキン（Suakin）港を12日早朝に出港し、まもなく沈没した。
スーダンの現地メディアは12日、羊1万5800頭を乗せた貨物船が沈没し、そのほとんどが溺死したと報じた。乗組員は全員無事だった。
報道によると、貨物船は港湾都市ポートスーダンの南に位置するスアキン（Suakin）港を12日早朝に出港し、まもなく沈没したという。
アルジャジーラは港湾当局者のコメントを引用し、「貨物船はサウジアラビアを目指していたが、積載量オーバーで沈没したと思われる」と報じた。
アルジャジーラによると、沈没した貨物船に積載する羊は9000頭以下に抑える必要があったという。
別の港湾当局者はAFP通信の取材に対し、「乗組員は全員救助された」と語った。またこの当局者は、「この事故が地域の経済や紅海の環境に影響を与えないか心配している」と懸念を示した。「大切な貨物船が沈没しました...」
スーダン輸出協会の報道官はアルジャジーラに、「貨物船は沈没するまで数時間かかったため、もっとたくさん羊を救助すべきだった」と当局を批判した。
また同協会はこの事故で400万ドル相当の家畜と貨物船を失ったと説明した。
AFP通信によると、貨物船の所有者は羊約700頭を何とか救助したものの、その多くが衰弱しているという。
同協会は事故の調査を呼びかけたが、軍事政権に対応する余力があるかどうかは不明である。
この港の貨物置場では先月、大規模な火災が発生し、多くの貨物が焼失した。火元は明らかにされていない。軍事政権は調査を継続しているものとみられる。
スアキン港はスーダンの主要貿易拠点のひとつだったが、今ではポートスーダンにその役割を奪われ、ボロボロの状態である。
港の歴史的建造物を保護し、埠頭を拡張するトルコ企業との2017年の契約は独裁者オマル・バシル （Omar al-Bashir）の追放後、中断された。
スーダンの経済危機は悪化の一途をたどり、昨年10月の軍事クーデターで混乱は頂点に達した。
欧米諸国はクーデターを主導したブルハン（Abdel Fattah al-Burhan）将軍に権力を放棄するよう求め、懲罰制裁に踏み切った。
