◎ワドメダニは同国第2の都市。人口約22万人。首都ハルツームの南東約140キロに位置する。
スーダン中東部ワドメダニで軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」による戦闘が勃発し、市民数千人が避難を余儀なくされた。現地メディアが17日に報じた。
それによると、戦闘は15日に勃発。同市東部の軍事基地近くで銃撃戦と爆発が確認されたという。
ワドメダニは同国第2の都市。人口約22万人。首都ハルツームの南東約140キロに位置する。
軍政とRSFは4月中旬から首都ハルツームなどの支配権を争っている。サウジと米国が仲介した停戦合意は6月に失効し、多くの地域で戦闘が激化した。
一連の戦闘による死者は1万人近くに達したと推定されている。被害の全容は明らかになっておらず、実際の死者数はこれよりはるかに多いとみられる。
地元メディアによると、4月に紛争が勃発して以来、ワドメダニで戦闘が確認されたのはこれが初めて。
ノルウェー難民評議会(NRC)のスーダン担当ディレクターはSNSに声明を投稿。「RSFが軍の拠点を攻撃し、新たな戦線を開いた」と書き込んだ。
ワドメダニにはハルツームの市民数千人が身を寄せている。X(旧ツイッター)で共有された動画には荷物を持って避難する人々の姿が映っていた。
ロイター通信の取材に応じた男性は「避難者向けのバスが運行しているか確認中だ」と語った。
ロイターによると、RSFの戦闘員は軍政に対する攻撃を15日に開始。軍政は空爆で応戦したという。死傷者が出たかどうかは分かっていない。
東アフリカ地域の地域経済共同体「政府間開発機構(IGAD)」は先週、軍政とRSFが内戦終結に向けた和平協議を開始することで合意したと発表したばかりだった。