スーダン準軍事組織RSF、ダルフールの主要都市制圧と発表
エルファーシルはハルツームの南西800キロに位置し、ダルフールにおける軍事政権の最後の主要拠点になっていた。RSFは24年5月からエルファーシルを包囲していた。
.jpg)
スーダンの準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は26日、西部ダルフール地域における国軍の最後の拠点である北ダルフール州エルファーシルの軍司令部を制圧したと発表した。
RSFが公開した2本の動画には、同部隊の兵士たちが陸軍基地の看板の前で歓声を上げる様子が映っていた。
軍事政権はこの発表に関するコメントを出していない。
軍政とRSFは23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1400万人以上が避難を余儀なくされ、うち約500万人が周辺国に逃れたと推定されている。
激戦が続くダルフール地方では数千人が餓死者したという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。
正確な死傷者数は明らかになっていないが、昨年公表されたデータによると、開戦から14カ月間でハルツームだけで6万1000人が死亡した可能性がある。
RSFはこの1年間、ダルフールの中で唯一支配下にないエルファーシルへの攻撃を続けてきた。
エルファーシルはハルツームの南西800キロに位置し、ダルフールにおける軍事政権の最後の主要拠点になっていた。RSFは24年5月からエルファーシルを包囲していた。
RSFは今夏に樹立した新政府「スーダン建国同盟指導評議会(TASIS)」の拠点をエルファーシルと主張している。
RSFは25日、北コルドファン州の主要都市を制圧したと発表。同州はダルフールとハルツーム、および軍が支配する東部地域との境界を形成している。
