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スーダン準軍事組織RSFがダルフールの市場を砲撃、24人死亡、55人負傷

RSFと軍事政権はコメントを出していない。
スーダン、西部ダルフールの集落、陸軍の兵士(Getty Images)

アフリカ北東部・スーダンの準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が西部ダルフール地方の市場と人口密集地を砲撃し、少なくとも24人の市民を殺害した。地元の人権団体が28日、明らかにした。

人権団体「スーダン医師中央委員会」によると、RSFの地上部隊は北ダルフール州エルファーシルの中央市場と人口密集地に迫撃砲を撃ち込んだという。

この攻撃で子供を含む24人が死亡、女性5人を含む少なくとも55人が負傷した。

スーダン医師中央委員会は声明で、この攻撃を戦争犯罪と非難した。

RSFと軍事政権はコメントを出していない。

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は先週末、RSFがエルファーシルの難民キャンプを襲撃して少なくとも89人の民間人を殺害し、そのうち16人は即決処刑されたと明らかにしていた。

この翌日にはRSFの地上部隊がエルファーシルの病院に迫撃砲を撃ち込み、医療従事者1人と子供と妊婦を含む患者6人が負傷した。

軍政とRSFは23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1400万人以上が避難を余儀なくされ、うち約500万人が周辺国に逃れたと推定されている。

激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。

正確な死傷者数は明らかになっていないが、昨年公表されたデータによると、開戦から14カ月間でハルツームだけで6万1000人が死亡した可能性がある。

ユニセフは27日、過去数カ月間でエルファーシルと周辺地域から少なくとも60万人が避難したものの、市内には依然として26万人の民間人(うち13万人が子供)が閉じ込められ、少なくとも6000人の子供が餓死寸前の状態であると警告した。

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