▽軍政とRSFは23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
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アフリカ北東部・スーダンの準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が2日、西コルドファン州の要衝を制圧したと主張した。
それによると、国軍は西コルドファン州の要衝アル・ナフドから撤退したという。
軍事政権はコメントを出していないが、首相府の報道官は3日、自身のフェイスブックアカウントに声明を投稿し、「RSFが西コルドファン州の複数の集落に押し入り、市民の財産を略奪し、公共施設を破壊した」と非難した。
RSFは3日、テレグラムに声明を投稿し、アル・ナフドの国軍部隊に圧倒的勝利を収め、装甲車を全て破壊し、武器弾薬を押収したと主張した。
またRSFは街の安全を確保したと述べ、住民に自宅にとどまるよう促した。
軍政とRSFは23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1400万人以上が避難を余儀なくされ、うち約500万人が周辺国に逃れたと推定されている。
激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。
正確な死傷者は明らかになっていないが、昨年公表されたデータによると、開戦から14か月間でハルツームだけで6万1000人が死亡した可能性がある。
RSFは北ダルフール州エルファーシルへの攻撃を本格化させている。
人権団体「スーダン医師中央委員会」は3日、RSFによるアル・ナフドへの攻撃で非武装の市民300人以上が死亡したとフェイスブックに投稿した。
また同委員会は「RSFによる攻撃は1日早朝から始まった」と明らかにした。
さらに、「RSFの戦闘員は住宅街を襲撃し、非武装の市民を恐怖に陥れ、大勢を虐殺した」と非難した。