スーダン首相が暫定政府を解散、新政府発足へ=国営メディア
選挙は行われず、数日中に新政府が発足する予定である。
と暫定政府のイドリス首相(ロイター通信).jpg)
アフリカ北東部・スーダンのイドリス(Kamil al-Taib Idris)首相が新政府を立ち上げると宣言した。国営メディアが1日に報じた。
選挙は行われず、数日中に新政府が発足する予定である。
軍事政権の最高指導者であるブルハン(Abdel-Fattah Burhan)将軍は先月、イドリス氏を暫定首相に任命した。
軍政と対峙する準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」も新政府を樹立している。RSFは最近、イドリス氏を「テロリストのリーダー」と呼んだ。
イドリス氏は1日、ブルハン氏を前に宣誓。新政府を樹立すると誓った。
またイドリス氏は全ての政治勢力から距離を保つと約束。スーダンの安定、安全保障、再建を最優先課題とする方針を示した。
軍政とRSFは23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1400万人以上が避難を余儀なくされ、うち約500万人が周辺国に逃れたと推定されている。
激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。
正確な死傷者は明らかになっていないが、昨年公表されたデータによると、開戦から14か月間でハルツームだけで6万1000人が死亡した可能性がある。
最後の首相であるハムドク(Abdalla Hamdok)氏は22年、政治的行き詰まりと広範なデモの中、辞任した。