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▽ポートスーダンへのドローン攻撃は軍とRSFの2年にわたる戦争が変化していることを示している。
2025年5月6日/スーダン、紅海沿岸の都市ポートスーダン、準軍事組織RSFによる空爆後の様子(AP通信)

アフリカ北東部・スーダンの準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が紅海沿岸の都市ポートスーダンの燃料貯蔵所などを空爆した。軍事政権が6日、明らかにした。

RSFによるポートスーダンへの空爆は今週2回目、死傷者の情報はない。

軍政とRSFは23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1400万人以上が避難を余儀なくされ、うち約500万人が周辺国に逃れたと推定されている。

激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。

正確な死傷者は明らかになっていないが、昨年公表されたデータによると、開戦から14か月間でハルツームだけで6万1000人が死亡した可能性がある。

RSFは過去数か月間、北ダルフール州エルファーシルへの攻撃を続けてきた。

ポートスーダンへのドローン攻撃は軍とRSFの2年にわたる戦争が変化していることを示している。

ポートスーダンには軍政の拠点があり、多くの避難民を受け入れてきた。

軍政は声明で、「RSFは6日未明、ポートスーダンに向けてドローンを放ち、空港、港湾、ホテルなどの主要な標的を攻撃した」と明らかにした。

地元メディアは港湾施設と空港で大きな爆発音と火災が発生したと報じた。SNSで流れた映像には一帯に立ち上る黒煙が映し出されていた。

AP通信によると、軍政の高官がポートスーダン南部の港を視察したという。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラは軍当局者の話しとして、「RSFドローンは夜明け前に燃料タンクを爆撃し、火災が発生した」と伝えている。

この当局者は「アラブ首長国連邦(UAE)がRSFを支援している」と非難した。

UAEは6日、この主張を拒絶し、軍政を非難した。

UAE外務省の報道官はAP通信の取材に対し、「スーダン政府は戦争を終結させるために必要な措置、停戦と交渉を今すぐ開始すべきだ」と語った。

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