▽軍事政権は先週、ハルツームの大統領府や国際空港をRSFから奪還。RSFはハルツームから撤退したことを認めた。
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アフリカ北東部・スーダンの準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」を率いるダガロ(Mohammed Hamdan Dagalo)司令官は30日、「軍との戦争はまだ終わっていない」と述べ、首都ハルツームを再び支配下に置くと主張した。
軍事政権は先週、ハルツームの大統領府や国際空港をRSFから奪還。RSFはハルツームから撤退したことを認めた。
ダガロ氏はテレグラムに声明を投稿。ハルツームから離れたことを認め、隣のオムドゥルマンに部隊を配置転換したと述べた。
またダガロ氏は軍に押されて撤退したのではなく、戦術的な理由で自発的にハルツームを離れたと主張した。
そして、「我々は必ずハルツームに戻る」と強調した。
軍政とRSFは23年4月からハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1400万人以上が避難を余儀なくされ、うち約500万人が周辺国に逃れたと推定されている。
激戦が続く西部ダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。
正確な死傷者は明らかになっていないが、昨年公表されたデータによると、開戦から14か月間でハルツームだけで6万1000人が死亡した可能性があるという。
軍は29日、オムドゥルマン中心部の市場を制圧したと発表。RSFはコメントを出していない。
軍がハルツームとオムドゥルマンを取り戻しても内戦は終わりそうにない。RSFは依然としてダルフールや他の多くの地域を支配下に置いている。