▽白ナイル州や西部ダルフール地方などの過疎地には1980年代に勃発した内戦中、大量の武器が流れ込み、それ以来、ベルティ族とハウサ族の抗争が続いている。
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アフリカ北東部・スーダンの軍事政権と対峙する準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が南部・白ナイル州を攻撃し、200人以上を殺害した。人権団体が18日、明らかにした。
スーダン軍とRSFの21ヶ月に及ぶ内戦を追跡している団体エマージェンシー・ロイヤー(Emergency Lawyers)によると、白ナイル州の複数の集落が3日間に渡ってRSFの攻撃を受け、200人以上が死亡したという。
同担当は声明で、「即決処刑、拷問、拉致、略奪が行われ、ナイル川を渡って逃げようとして銃撃を受け、溺死した犠牲者もいる」と非難した。
軍政は声明でエマージェンシー・ロイヤーの発表に言及。「犠牲者の数は乳幼児を含む433人に達した」と明らかにした。
軍政とRSFは23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1300万人以上が避難を余儀なくされ、うち300万~350万人が周辺国に逃れたと推定されている。
激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。
RSFは国土の半分を支配している。
ロイター通信は軍政当局者の話しとして、「白ナイル州での虐殺は現在も続いている」と報じた。現場の状況はほとんど明らかになっていない。
ロイターによると、バイクに乗ったRSFの戦闘員が路上や民家に向けて発砲し、住民を虐殺しているという。
軍政は先週、ハルツームの一部地域でRSFを撃退し、中心部に続く道路上に設置された複数の検問所を撤去した。
トルコ国営アナトリア通信によると、軍政は現在、ハルツーム中南部のほとんどの地区をRSFから奪還したという。
軍政のブルハン(Abdel-Fattah Burhan)将軍はハルツーム奪還後、新政権を発足させる予定である。
白ナイル州や西部ダルフール地方などの過疎地には1980年代に勃発した内戦中、大量の武器が流れ込み、それ以来、ベルティ族とハウサ族の抗争が続いている。