▽現場はハルツーム近郊のオムドゥルマン。
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アフリカ北東部・スーダンの首都ハルツーム近郊に軍用機が墜落し、女性や子供を含む少なくとも46人が死亡した。軍政当局が26日、明らかにした。
それによると、墜落したのはアントノフ社製の輸送機。25日夜に住宅地に墜落したとされるが、詳細は明らかになっていない。現場はハルツーム近郊のオムドゥルマン。
軍政は声明で、「オムドゥルマンの北にある空軍基地から離陸した輸送機が墜落した」と述べた。
墜落により、多くの家屋が損壊したとみられる。
軍政は25日夜の声明で、「武装勢力と民間人が墜落で死亡した」と発表したが、人数は明らかにしていなかった。墜落の原因も不明。
オムドゥルマンの一部地区は準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の支配下に置かれている。
軍政当局によると、数人の遺体がオムドゥルマン市内の病院に搬送されたという。
AP通信は軍関係者の話しとして、「この輸送機には空軍大将や中佐を含む軍幹部が搭乗していた」と伝えている。
地元メディアによると、輸送機は軍政が拠点を置く紅海沿岸の都市ポートスーダンに向かっていたという。
ロイター通信は目撃者の話しとして、「大きな爆発音が聞こえた後、外に飛び出すと、炎が見えた」と伝えている。
軍政は航空機事故のデータを公表していない。2020年にはダルフール西部でアントノフ輸送機が墜落し、16人が死亡したと伝えられている。
軍政とRSFは23年4月からハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1300万人以上が避難を余儀なくされ、うち300万~350万人が周辺国に逃れたと推定されている。
激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。
軍政は23日、ハルツームの南方に位置する北コルドファン州の州都エル・オベイドをRSFから奪取したと発表した。