◎軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。
スーダン、西部ダルフールの集落、陸軍の兵士(Getty Images)

スーダン軍政が西部ダルフールの主要都市に攻め込んできた準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の小隊を撃退した。地元のアフリカ系民兵が11日、明らかにした。

それによると、RSFは10日、州都エル・ファーシルの陸軍検問所に攻撃を仕掛けたという。この地域には内戦に巻き込まれた住民数十万人が避難している。

AP通信は治安筋の話しとして、「RSFは陸軍の反撃を受け、撤退を余儀なくされた」と伝えている。それ以上の詳細は明らかになっていない。

軍政とRSFは昨年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の3割にあたる約1800万人が飢餓に直面している。

RSFは数カ月前からダルフールに攻撃を仕掛けており、エル・ファーシルにある軍政の拠点を奪取するために戦力を増強してきた。

地元メディアによると、ダルフールの大半が無法地帯となっており、軍政が支配するエリアは全体の3割に満たないという。

国連はこの1年で1万4000人以上が死亡、数千人の女性や子供がレイプされたり、虐待を受けたと推定している。

ダルフールの状況は特に深刻で、RSFが多くの都市や町を制圧して以来、おぞましい残虐行為が多数目撃されている。

国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)は先週、RSFが他のアラブ系武装民兵と連携して、西ダルフール州の州都ジェネイナなどでアフリカ系住民を虐殺していると報告した。

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