◎一連の戦闘による死者は1万人近くに達したと推定されている。被害の全容は明らかになっておらず、実際の死者数はこれよりはるかに多いとみられる。
東アフリカ地域の地域経済共同体「政府間開発機構(IGAD)」は10日、スーダン軍政と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が内戦終結に向けた和平協議を開始することで合意したと発表した。
軍政とRSFは4月中旬から首都ハルツームなどの支配権を争っている。サウジと米国が仲介した停戦合意は6月に失効し、多くの地域で戦闘が激化した。
一連の戦闘による死者は1万人近くに達したと推定されている。被害の全容は明らかになっておらず、実際の死者数はこれよりはるかに多いとみられる。
2019年に蜂起と独裁者オマル・バシル (Omar al-Bashir)の追放から4年経った今も混乱が収束する目途は立っていない。
IGADはジブチで開催された首脳会議後、声明を発表。「スーダンの両将軍が無条件停戦と政治対話による紛争解決に合意し、一対一の会談が行われる予定である」と明らかにした。
軍政を率いるブルハン(Abdel Fattah Burhan)将軍はこの会議に出席。RSFのダガロ(Mohammed Hamdan Dagalo)司令官はオンラインで参加した。
両将軍の会談がいつどこで開かれるかは明らかにされていない。
ジブチ大統領の報道官はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「スーダンの両将軍はこの紛争を終結させるための協議に合意し、15日以内に会談する予定だ」と書き込んだ。
スーダン軍政とRSFは今のところ公式声明を出していない。
一部の地元メディアはIGAD関係者の話しとして、「会談は第三国で開かれる」と伝えている。
サウジ当局は10月末、軍政とRSFが和平協議を再開したと発表。双方の代表はサウジと米国の仲介のもと、紅海沿いの古都ジッダで協議を再開したとされる。
スーダン軍政とRSFは当時、協議再開が事実であることを認めていた。