スーダン準軍事組織RSF、ダルフールの避難民キャンプ襲撃、40人殺害

RSFの部隊の一部がキャンプに押し入り、40人が死亡、少なくとも19人が負傷した。
スーダン、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の戦闘員(Getty Images)

アフリカ北東部・スーダンの準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」が北ダルフール州エルファーシル近郊にある避難民キャンプを襲撃し、少なくとも40人を殺害した。現地の人道団体が11日、明らかにした。

それによると、RSFの部隊の一部がキャンプに押し入り、40人が死亡、少なくとも19人が負傷したという。

このキャンプは約45万人の避難民を収容し、過去に何度もRSFの攻撃を受けてきた。

RSFはこの1年間、ダルフール地方の中で唯一支配下にないエルファーシルへの攻撃を続けてきた。

エルファーシルは首都ハルツームの南西800キロに位置し、ダルフールにおける軍事政権の最後の主要拠点となっている。RSFは24年5月からエルファーシルを包囲している。

このキャンプで活動する複数の団体がフェイスブックに共同声明を投稿。RSFが避難民を攻撃したと非難した。

軍政は11日、エルファーシルで午前6時頃から午後までRSF戦闘員と地上戦になり、テロリストを撃破したと主張した。

RSFはコメントを出していない。

軍政とRSFは23年4月からハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1400万人以上が避難を余儀なくされ、うち約500万人が周辺国に逃れたと推定されている。

激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。

正確な死傷者数は明らかになっていないが、昨年公表されたデータによると、開戦から14か月間でハルツームだけで6万1000人が死亡した可能性がある。

RSFは先月末、ダガロ(Mohammed Hamdan Dagalo)司令官率いる新政府「スーダン建国同盟指導評議会(TASIS)」を立ち上げた。

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