◎デモを主催したグループの代表は演説で、「軍指導部は権力を放棄し、ジャンジャウィードを解体せよ」と語った。
スーダンの首都ハルツームで5日、軍事政権に抗議するデモが行われ、数百人が軍指導部に権力を速やかに放棄するよう求めた。
デモ隊は先月初めに調印された軍と民主指導者による協定を非難し、「文民統制を確立しない限りデモを続け、取引には応じない」としている。
スーダンは2019年4月の無血クーデターで独裁者のオマル・バシル (Omar al-Bashir)を追放。和平協定を結び民主化への道を歩み始めていたが、2021年10月の軍事クーデターで民主化計画は頓挫し、機能不全に陥った。
軍事政権を率いるブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)将軍と民主指導者は先月、民主的な選挙で指導者を選出する新たな協定に署名。この協定は暫定政府の発足とその後の選挙を確約しているが、軍指導部は首相が任命する安全保障関連機関で一定の権力を保持すると予想されている。
5日のデモに参加した活動家はAFP通信の取材にし、「軍は兵舎に戻る必要がある」と語った。「新政府および機関は選挙で選出された文民指導者の管理下に置かなければなりません...」
デモを主催したグループの代表は演説で、「軍指導部は権力を放棄し、ジャンジャウィードを解体せよ」と語った。「スーダンの民主主義を取り戻そう」
ジャンジャウィードはオマル・バシルが創設した部隊とされ、アラブ系部族の武装民兵で構成される。この部隊は西部ダルフール地方でアフリカ系部族を虐殺したと告発されている。
軍と民主指導者による協定は暫定政府の発足と選挙を約束する一方、ジャンジャウィードを含む国内の様々な武装勢力を一つの戦闘部隊に統合するとしており、虐殺の告発を回避するための措置と批判されている。