◎アフリカ連合は今月初めにスタートした協議を「不透明かつ参加者に対する敬意が完全に欠如している」とし、軍事政権を厳しく非難している。
2022年4月12日/スーダン、首都ハルツームで開催された反政府デモ(Marwan Ali/AP通信/Africanews)

アフリカ連合(AU)は22日、スーダンで行われた軍事政権と民主派グループの協議への不参加を表明した。

同国のAU大使は21日の記者会見で、「AUは参加者を排除したり不当に扱ったりする、このような不誠実で不透明な話し合いには参加できない」と語った。

その後、AUは22日に声明を発表。「AUは国連や地域組織の監視下で行われるスーダンの民主化を目指す対話から完全に離脱したわけではない」と補足した。

AUは今月初めにスタートした協議を「不透明かつ参加者に対する敬意が完全に欠如している」とし、軍事政権を厳しく非難している。

協議への参加を許可された民主派グループは、2019年の革命後に発足した軍民合同政府と和平協定を結んだ民主派グループのごく一部に過ぎなかった。

初会合には民間人も数人参加したが、昨年10月のクーデターで崩壊した軍民合同政府の形成に尽力した連合体「自由と変化の勢力(FFC)」、主要野党、抗議デモを主催する団体は参加していない。

米国の外交官が軍と民間の仲裁を試みたが、話し合いは難航し、第2回会合は無期限延期となった。

スーダンを30年にわたった支配した独裁者のオマル・バシル (Omar al-Bashir)は2019年4月の無血クーデターで追放され、その後、抗議デモを主導したFFCなどの市民グループは軍当局と軍民合同政府「ソブリン評議会」を発足させた。

しかし、その取り決めはブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)将軍の軍事クーデターで崩壊し、同国はかつてない経済的・政治的混乱に陥っている。

国際機関は同国の国家予算の40%を占める援助を停止している。

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