◎スーダンでは昨年10月の軍事クーデター以来、軍事政権に抗議するデモが続いている。
国連は8日、スーダンの政治的行き詰まりを解決するための協議を開始した。
この協議にはアフリカ連合(AU)と政府間開発機構(IGAD)も参加している。
スーダンでは昨年10月の軍事クーデター以来、軍事政権に抗議するデモが続いている。同国の主要野党で構成される民主化同盟はこの協議をボイコットすると表明している。
国連は軍事クーデターを主導したブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)将軍や軍事政権の指導部と政治、経済、民政への復帰に向けた協議を行うために個別の話し合いを行ってきた。
国連のスーダン特使であるペルテス(Volker Perthes)氏は7日、「この協議は文民首相の任命、憲法起草に向けた準備、民政復帰のための選挙などについて議論する」と述べた。
ブルハン将軍は7日に行った国民向けの演説で、「民政への移行を後押しする歴史的な協議になる」と期待を表明し、すべての派閥に協議に参加するよう促した。「私たちは公正で透明な選挙を行い、できるだけ早く民政への移行を完了させるために、皆と協力することを完全に約束します」
しかし、軍事政権の速やかな解体を求める民主化同盟は協議をボイコットするとした。
民主化同盟は「クーデターの終結」「文民政府への速やかな移行」「民主化プロセスを監視する独立機関の設立」「デモ隊に対する暴力の即時停止」「デモに参加し拘束された個人の即時釈放」などを求めている。
首都ハルツームでは軍事政権に抗議するデモが続いており、8日も多くの市民が参加した。ある抗議者はAFP通信に、「ブルハン将軍に責任を取らせるまでデモは終わらない」と語った。
抗議デモの取り締まりで死亡した市民は100人近くに達し、数千人が負傷、数百人が投獄された。