◎土地をめぐるベルティ族とハウサ族の衝突は11日に始まり、これまでに少なくとも79人が死亡、200人近くが負傷した。
2022年1月11日/スーダン、首都ハルツームの抗議デモ(Getty Images/AFP通信)

スーダンの民主化勢力を率いる「自由・変革同盟(AFC)」は20日、南部の青ナイル州で発生した部族間衝突とそれを引き起こしたとされるヘイトスピーチに抗議するデモを行うと発表した。

AFCの報道官は声明で、「祖国スーダンの名の下に、首都ハルツームを含む全国の主要都市で7月24日に抗議デモを行う」とした。

土地をめぐるベルティ族とハウサ族の衝突は11日に始まり、これまでに少なくとも79人が死亡、200人近くが負傷したと報告されている。

ハルツームでは軍事政権に反対するデモ隊が「ハウサ族の死に抗議する」と書かれた横断幕を掲げてデモ行進を行った。地元メディアは、「治安部隊は20日の取り締まり中に催涙ガス弾を使用した」と報じている。

国連の報告によると、青ナイル州の暴力は収束しつつあるが、住民約1万7000人が自宅に戻れず、そのうち1万4000人が州内の3つの学校で野営しているという。

ベルティ族とハウサ族は土地と水源をめぐって争っているとみられるが、一部の地元メディアはヘイトスピーチが暴力につながったと報じている。

ハウサ族はベルティ族に「土地利用を監視する民間組織を設置するよう要請」したが、ベルティ族はこれを拒否したと伝えられている。

ハウサ族はスーダンやセネガル領内で生活するアフリカ最大の民族グループのひとつ。ベルティ族は少数民族だが、青ナイル州で大きな力を持っているとされる。

軍事政権を率いるブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)将軍は昨年10月のクーデターで政権を奪取したが、国家運営に失敗し、治安の悪化を招いた。

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