◎ベルティ族とハウサ族は土地利用に関する協議ですったもんだしている。
スーダンの現地メディアは2日、南部の青ナイル州で新たな部族間衝突が発生し、少なくとも7人が死亡したと報じた。
7月下旬に激しい銃撃戦を演じたベルティ族とハウサ族は停戦に合意したにもかかわらず、再び土地をめぐって衝突したとみられる。この1週間にわたる銃撃戦では確認されているだけで105人が死亡、数百人が負傷した。
AFP通信によると、両部族は永続的な平和を確立するために協議を継続すると約束していたという。
しかし、報道によると、両部族は青ナイル州のエチオピア国境付近で再び衝突した。AFP通信は情報筋の話を引用し、「少なくとも7人が死亡、23人が負傷した」と報じている。死者が部族の戦闘員か民間人かは特定されていない。
衝突を目撃したという住民はAFPに、「国境近くの集落で火災が発生している」と説明した。
ベルティ族とハウサ族は土地利用に関する協議ですったもんだしている。
ハウサ族はベルティ族に「土地利用を監視する民間組織」を設置するよう要請したが、ベルティ族はこれを拒否したとされる。
ベルティ族の広報担当は7月、「ハウサ族が我々の領土を侵害したため、対応した」と説明していた。
青ナイル州に最後に入植したハウサ族はこの地域に伝わる慣習で土地の所有を禁じられており、これに異議を唱えている。
両部族の衝突によって3万人以上が避難を余儀なくされ、そのほとんどが今も仮設キャンプや学校で生活している。
専門家は昨年10月の軍事クーデターとその後の大規模な抗議デモによる政治空白がこの地域の緊張を高めたと考えている。
軍事政権を率いるブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)将軍はクーデターで政権を奪取したが、国家運営に失敗し、治安の悪化を招いた。