◎土地をめぐるベルティ族とハウサ族の衝突は11日に始まり、これまでに少なくとも65人が死亡、150人が負傷した。
スーダンの保健当局は17日、南部の青ナイル州で発生した部族間衝突について、これまでに65人の死亡を確認したと発表した。
土地をめぐるベルティ族とハウサ族の衝突は11日に始まり、これまでに少なくとも65人が死亡、150人が負傷したと報告されている。
青ナイル州政府の広報担当はAP通信の取材に対し、「両部族は銃や刃物を使って殺し合ったとみられる」と説明した。
広報担当は首都ハルツームの軍事政権に対し、「青ナイル州の医療設備は整っていないため、重症者15人を空輸してほしい」と訴えた。
同州の警察当局によると、先週初めに発生したと伝えられている農民殺害事件が今回の衝突の引き金になったという。
軍は大隊と準軍事組織の即応支援隊RSFを現地に配備している。州政府は州内全域に夜間外出禁止令を発令し、衝突が発生した地域での集会を今後1か月間禁じるとした。
AFP通信によると、11日の衝突開始以来、この地域の住民数千人が避難を余儀なくされたという。
軍事政権を率いるブルハン(Abdel Fattah al-Burhan)将軍は昨年10月のクーデターで政権を奪取したが、国家運営に失敗し、治安の悪化を招いた。
AFP通信によると、両部族は土地利用に関する話し合いを行ったものの、まとまらず、衝突に発展したという。ハウサ族はベルティ族に「土地利用を監視する民間組織を設置するよう要請」したが、ベルティ族はこれを拒否したとされる。
ベルティ族の広報担当はAFP通信に、「ハウサ族が我々の領土を侵害したため、対応した」と反論した。