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▽軍政は首都ハルツームの大部分を奪還したと主張。現地メディアは多くの地区で戦闘が続いていると報じている。
2025年1月25日/スーダン、首都ハルツーム近郊の製油所近く、国軍の兵士たち(ロイター通信)

アフリカ北東部・スーダンの軍事政権を率いるブルハン(Abdel-Fattah Burhan)将軍が26日、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」との数カ月にわたる戦闘の末に奪還した首都ハルツームの軍司令部を視察した。

国営メディアによると、ブルハン氏は奪還作戦に参加した兵士たちを称賛し、RSFを根絶すると誓ったという。

またブルハン氏は過去数週間激しい戦闘が報告されているオムドゥルマンや北ダルフール州でも国軍が優位に立っていると主張した。

軍政とRSFは23年4月からハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1300万人以上が避難を余儀なくされ、うち300万~350万人が周辺国に逃れたと推定されている。

激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。

RSFはハルツームを含む国土の半分を支配している。

RSFはダルフール5州のうち4州(東、西、中央、南)を支配するも、軍政とその支援民兵が激しい抵抗を続ける北ダルフール州は制圧できずにいる。

RSFは昨年5月以来、エルファーシルを包囲しているが、軍と民兵の激しい抵抗に遭い、逆に領土を失ったとされる。

軍政はハルツームの大部分を奪還したと主張。現地メディアは多くの地区で戦闘が続いていると報じている。

軍政はハルツームとその周辺の戦闘では優位に立っているように見えるが、RSFは軍の主張を否定。「プロパガンダで兵士の士気を高めようとしている」と反論している。

軍は今月中旬、ジャジーラ州の州都ワドメダニをRSFから奪還した。地元の人権団体は軍がこの奪還作戦中に市民を巻き込みながらRSF戦闘員を虐殺したと非難している。

一方、RSFも数多くの戦争犯罪を犯したとして、国際社会から非難を浴びている。

米財務省は先週、ブルハン氏を制裁リストに追加した。米政府はRSFのダガロ(Mohammed Hamdan Dagalo)司令官にも制裁を科している。

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