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▽スーダンでは23年4月に内戦が勃発。軍政とRSFがハルツームなどの支配権を争っている。
2025年3月26日/スーダン、首都ハルツームの国際空港、歓声に応える軍政のブルハン将軍(AP通信)

アフリカ北東部・スーダンの軍事政権が26日、首都ハルツームの国際空港を準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」から奪還した。

それによると、軍政を率いるブルハン(Abdel-Fattah Burhan)将軍が約2年ぶりにハルツームに戻ったという。

ブルハン氏を乗せたヘリコプターは国際空港に着陸。その後、ブルハン氏は兵士らの歓声に応え、拳を突き上げた。

カタールの衛星テレビ局アルジャジーラによると、ブルハン氏は兵士らを前に演説。その後、市中心部の大統領府に向かったという。

スーダンでは23年4月に内戦が勃発。軍政とRSFがハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1400万人以上が避難を余儀なくされ、うち約500万人が周辺国に逃れたと推定されている。

激戦が続く西部ダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。

RSFはハルツームとダルフールの大部分を掌握するも、ハルツームでは国軍の空爆を中心とする攻撃に押され、最近大統領府から撤退した。

アルジャジーラによると、ハルツームでは依然として小規模な戦闘が続いているという。軍政はまだハルツーム全域の奪還を宣言していない。

しかし、ブルハン氏の帰還はハルツームにおける軍の勝利を象徴づけるものとなった。

軍政は23年4月の内戦勃発後すぐにハルツームを脱出し、紅海沿岸の都市ポートスーダンに拠点を移していた。

ハルツームを取り戻しても内戦は終わらない。RSFは依然としてダルフールや他の多くの地域を支配下に置いている。

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