▽国軍は3月、数カ月に渡る激しい戦闘の末、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」から首都ハルツームの大部分を奪還した。
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アフリカ北東部・スーダンの軍事政権を率いるブルハン(Abdel-Fattah Burhan)将軍が19日、イドリス(Kamil al-Taib Idris)氏を首相に任命した。
イドリス氏は内戦が続く中、閣僚を選出することになる。
国軍は3月、数カ月に渡る激しい戦闘の末、準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」から首都ハルツームの大部分を奪還した。
軍政とRSFは23年4月からハルツームなどの支配権を争っている。
この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1400万人以上が避難を余儀なくされ、うち約500万人が周辺国に逃れたと推定されている。
激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。
国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。
正確な死傷者は明らかになっていないが、昨年公表されたデータによると、開戦から14か月間でハルツームだけで6万1000人が死亡した可能性がある。
最後の首相であるハムドク(Abdalla Hamdok)氏は22年、政治的行き詰まりと広範なデモの中、辞任した。
一方、RSFとその同盟民兵は2月、ケニアの首都ナイロビで新政府を樹立するための憲章に署名した。この憲章は「世俗的、民主的、分権的な国家」を要求しており、スーダンの多くのコミュニティから自治を求める声が高まっていることを示唆している。